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-OKAWA Shinpei Official Site -: 8月 2016

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OKAWA Shinpei Official Site -. 晴れた日のベランダでは、朝に干したシャツが、正午にはほとんど乾き、風に揺れています。 大きなため息が一つ、左右のスニーカーはたっぷり水を吸って、足取りは重くなりました。 この一時間弱の出来事が、本当にあったことなのかどうかが、わからない気がしました。 時折このように自分のしたことが信頼できないことがあります。外で話している自分、家で絵を描いている自分。どちらも不確かな存在だと感じるのです。 そんなときでも絵は確かに手元にあり、その絵について話していることに、僕は疑いを持っていません。 そこだけに日常性があるように感じましたが、実際には普段でも晴れた日ばかりではなく、曇りや雨の日もあります。 敢えていうようなことでもない空模様でも、酷い災害を引き起こす台風が来ても、やはりそれは日常の一部であると思い直しました。 まだ生きていたことに驚き、近くにあった木にとめると、最後の力を振り絞って飛び上がり、幾度か壁にぶつかって、また地面に踞りました。 肌を焼く日差し。不安定に進む自転車、僕の身体。 Okawa Shinpei Official Site.

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-OKAWA Shinpei Official Site -: 12月 2014

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OKAWA Shinpei Official Site -. 自転車に乗って、乾いた風を切っていると、指先が冷たくなり、冬の気配が近づいていることを感じさせます。 くたびれた様子の老犬は足取りが重く、しばしば飼い主が立ち止まり、歩むペースを合わせています。 僕には彼が話しているところがイメージできませんでした。それどころか、顔さえ思い浮かべることができないのです。 この世界では、僕は闖入者であり、彼には僕の言葉が通じないでしょう。 普段はそこから目を離していますが、知らない路地を曲がることで、そのことを再認識させられます。隣人のなかに知らない思考の路地があることは、時に僕を怯えさせ、殻に閉じこもりたいような気持ちにさせますが、そこに知らぬ顔で石を投げたり、音を響かせたりする作業は、美術の役割の大切な一つだと感じます。 Okawa Shinpei Official Site.

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-OKAWA Shinpei Official Site -: 12月 2016

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OKAWA Shinpei Official Site -. 安彦文平・安西大・大川心平・木下拓也・鴻崎正武・佐藤功・白河ノリヨリ・松田一聡・松村浩之・向川貴晃. ２０１７年１月９日（月）〜１月１４日（土）. 東京都中央区銀座６−５−８　トップビル２F. TEL・FAX０３−３５７２−２８２８. １０号の油彩と新作の素描（ペン画）を発表します。 Okawa Shinpei Official Site.

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-OKAWA Shinpei Official Site -: 11月 2015

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OKAWA Shinpei Official Site -. 正午、美しい落ち葉を選んで拾っていたら、またぽつぽつと雨が降り始めました。 葉を自転車の籠に入れて、急いで家に戻ると、お気に入りの葉が籠からはらはらと落ちていきました。 断片的な記憶を一つの画面で出会わせることで、作品に複数の視座を作り、暗示的な奥行きを表現するのです。 しかし、普段のクリアな描写との相性が難しく、２０１２年から試みてはいるのですが、未だに完成できたことがありません。 残った落ち葉１０枚を壁に貼付けてみると、それは過去からやってきたものかのように、とても親しく感じました。 日曜の午後、考え事をしながら部屋に籠っていると、部屋全体に自分の意識が溶け出してしまい、逃げ場のない不安に駆られることがあります。 しばらくその様子を眺めていると、行き場がないと感じていた不安も宙に浮かび、実際以上にそのことを重大に考えている気がしました。 頭の中に広がった妄想は、創作の種となりますが、現実に作品を生み出すためには足枷となることも多いのです。 Okawa Shinpei Official Site.

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-OKAWA Shinpei Official Site -: 1月 2017

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OKAWA Shinpei Official Site -. どんな絵を描いているのかという質問を受けると、はっきりと答えることができないことがあります。また、好きな作家を聞かれる時にも、すぐには答えることができません。テーマにしても影響を受けた作家にしても、多すぎたりその時々に変化するので、準備したものをすぐに答えるということができないのです。 そのため、まずは現在の制作について書いてみようと思います。素材は主に油絵具と市販のキャンバスを使っています。またペン画を描くこともあり、その時にはアルシュという水彩紙に描いています。素材に関してもその時々によって変化します。以前は荒目のキャンバスに描いていましたが、最近は細目のキャンバスに描くことが増えました。今後もきっと変化していくと思います。メーカーの都合により、それまで使っていた素材が使えなくなることもあります。特に２０１６年にはそのようなことが続きました。 これまでペン画では人物を描くことはしませんでした。それは思考プロセス的に油絵では建物や風景などの場に当たるものを確定してから人物を登場させていたからです。しかしそうすると...また実際に制作をする上...

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-OKAWA Shinpei Official Site -: 10月 2015

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OKAWA Shinpei Official Site -. 小さな庭には黄色いツツジが咲いていました。手前には誰も乗らなくなった赤いスクーターが雨ざらしになっています。そこに腰掛けると、シートの裂け目から雨水がズボンに染みました。 橙色の実を捥ぎ、ジーンズで磨いてから齧ると、口中に渋味が広がりました。 母は家にいます。父は外で働き、姉は学校にいきました。 彼の目に映る東京では、新しいものと変わらないものとが、まだ混ざり合ってはいません。 この店は何十年も変わらず開いていますが、そのテーブルで向かい合う二人は、５年前とは違った人間になっています。 見上げた空を斜めに渡る飛行機、鋭い風はもうそこにはないでしょう。雲は小さな手では決して届かない、無力さの象徴のようでした。 もしかしたら、あの河川敷では、風に乗ってどこか遠くにいけたのかもしれません。 夕暮れの中、飛行機は大勢の乗客、荷物を乗せて南へ向いました。 昼下がりの小道、特別なことはなくても、不意に感じる匂いで、どこか懐かしい場所や時間に、意識が運ばれていくことがあります。 橋の上で、川と空の様子を見ることが習慣となっています&#1229...

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-OKAWA Shinpei Official Site -: 5月 2015

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OKAWA Shinpei Official Site -. アートコレクターズ６月号（生活の友社）の風景画特集に、「背後への期待」という作品を掲載していただきました。（P５４、５５）. Okawa Shinpei Official Site.

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-OKAWA Shinpei Official Site -: 4月 2016

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OKAWA Shinpei Official Site -. 机上の筆立てにさしてあるビュランから、蜘蛛が一匹、長い糸を垂れてぶら下がっていました。 窓からの弱い風に揺れて、ただ振り子のように、小さな蜘蛛は時を刻みます。 壊れた雨樋から溢れた雨が、止めどなくアスファルトと打つかり、連続した音が部屋の中にも響いています。 桜は春の始まりを彩りますが、ほんの数日で風に吹かれ、桃色の吹雪のように散っていきます。 朝になれば、微かに残った花弁も、この雨が落としてしまい、側溝に吸い込まれていくでしょう。 中国河南省の鄭州市にある、SEED GALLERY と、松社という地域の文化の発信地となっている書店で個展を開催中です。 ２０１６年３月１３日（日）〜４月８日（金） SEED GALLERY. ２０１６年３月１３日（日）〜３月１８日（金） 松社本店. Okawa Shinpei Official Site.

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講師紹介|絵画教室アトリエ・オモ３(東京表参道駅から徒歩3分の絵画教室)

http://www.artomo3.com/teacher/index.html

1999 03 橘の会 日本橋高島屋. 2015 グループ展 小田急百貨店 町田店. 趣味 読書 音楽鑑賞 料理. 1999 07隔年 個展 ガレリア グラフィカ. 2007 第１回漣の会 (さいか屋 藤沢店. 2009'13 個展 さいか屋 藤沢店. 2012 個展 ギャルリー コパンダール. 2015 二人展 三越 仙台店. 2009 YOUNG ART TAIPEI 台北. 2010'11'13'15 個展 NICHE GALLERY. 2011'13'15 個展 GALLERY GODO/ソウル. 2012'13 AHAF HK 香港. 2013 ART OSAKA 大阪. 2013'14 グループ展 ART SEED GALLERY/鄭州. 2012 個展 LOOP HOLE. 2013 ダイ チュウ ショウー 最近の抽象. 2014 個展 (Gallery Barco). サン カエターノ美術館 / ブラジル. 個展 Residence Project Vol.11. 2008 15 個展 NICHE GALLERY). Art In Central China(河南省美術館/鄭州).

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-OKAWA Shinpei Official Site -: 9月 2015

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OKAWA Shinpei Official Site -. 夕方、薄暗くなった街を歩いていると、古い喫茶店の入り口に、鮮やかなオレンジ色の花が咲いているのが見えました。直径１０㎝ほどの、夏の落とし物のような花です。暑さの記憶がよみがえります。今年の夏は７月の初めに突如やってきて、８月の終わりの雨と共に去っていきました。 夏は古い喫茶店に落とし物をしておらず、気がついた途端に花は香りを失い、ひどく寂しいもののように見えるのでした。 深夜２時の道には人影もなく、時折タクシーや大型トラックが、自転車に乗った僕を追い抜いていきました。 家までの道は基本的には平坦なのですが、一本の川があるため、長いアーチ橋を渡らなくてはなりません。 連休の中日、おそらくどちらかの家に行き、朝まで語らうのでしょう。 しばらくすると東の空が白みはじめ、カラスが鳴きました。直に電車も動き出すでしょう。 あまりにも眩しい蛍光灯の光に、僕の心は照らされ、身体が宙に浮いてしまったようです。ペダルを漕ぐ脚を動かしている感覚がなくなりました。 冷たい雨で、駅までの道を、いつもより長く感じさせました。